三国時代 名士


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『「三国志」の政治と思想  史実の英雄たち』

渡邉義浩

講談社選書メチエ

 

 

 

 

 

とても面白い。

 

 

文化資本をその基盤にし、独自のネットワークと自律的な秩序を形成し、豪族たちへの影響力をもつ「名士」と、君主権力を確立して自らの影響力を確保したい君主たちとのせめぎあい

 

という視点を通して見た三国志

 

 

 

 

知っていた三国志の世界が再構築されていく面白さに思わず失禁した。

 

 

という誇張表現

 

 

 

もしもジャイアンがガキ大将の座では飽きたらず、学校をもシメようと決意したときは、この本の内容は有用であると思う。

 

いくらジャイアンがその武力を誇っていても、また、いくらスネ夫という圧倒的財力を有する配下武将を擁していても、それだけでは政権を安定させることはできない。

清廉潔白博識多才、皆から一目置かれている「名士」たる出来杉君の影響力を味方に得てはじめてその地に政権を定着させることができる

 

 

 

という比喩。

 

 

 

 

 

「三国志」の政治と思想 史実の英雄たち (講談社選書メチエ)

「三国志」の政治と思想 史実の英雄たち (講談社選書メチエ)