食事を腹八分で抑える。夢をかなえるゾウ 

 

『夢をかなえるゾウ』という自己啓発本を実践してみようという名目で、寝る前の2,30分その日の出来事を書き連ねてストレスを解消しています。

 

 

前回

ichijikaidekaeru.hateblo.jp

 

 

食事を腹八分でおさえる  12月9日

「ま、腹八分はささいなことに見えるかも分からんけど、これ、今日からずっとやってみ。食べたいと思ても腹八分で必ずおさえるんや。そうやって自分で自分をコントロールすることが楽しめるようになったら、生活変わってくるで」

『夢をかなえるゾウ』P.43

 

 バイト終えてラーメン屋に寄った。寒かったしなんだか疲れていた。バイト先でお世話になっている方から美味しいパン屋さんのパンを貰って今日もお世話になった。パンとコーヒーで夕食とすることも考えたが、寒かったしなんだか疲れている身にはひたすらラーメンが食べたかった。

 コートを脱ぐ前に注文し、モタモタとコートを脱ぎカウンターの席についた。(マナー違反)

 夕飯にはまだ早い時間で店内は空いていたので、左隣の席に畳んだコートを置いた。しばらくしてそのコートの左隣の席におっさんが座った。僕は万が一にも知らないおっさんのラーメンのすすり汁がコートに飛ぶことを恐れた。コートをどこかにしまおうかとキョロキョロとしていたら、席一つ空けて右側に座っていた別のおっさん夫婦が親切にも「ここいいよ!」とおっさん(夫)と僕の間の席にコートを置いていい旨告げてくれる。ありがとうございますと言って置かせてもらうと、夫おっさんはすかさず「無くなってもしらんでえ」とニヤッと笑い奥さんが「なに言うてるん」とつっこんだ。関西に来てカルチャーショックだったことは様々あるが、見知らぬ相手にも軽快にギャグを飛ばしてこちらの申し訳なさを自然と吹き飛ばしてくれる、とても気持ちのいい人柄もその一つだ。もっとも僕は万が一にもその夫おっさんのラーメンのすすり汁がコートに飛ばないように注文したラーメンを急いで食うはめになった。注文したラーメン大盛温玉ご飯セットとサービスの餃子を。

   界隈ではタブー中のタブーとされるダブル炭水化物が目の前に置かれて初めて腹八分の目標を思い出した。本日もあわや遂行不可能かと思いきや、食べ終わった腹の感覚はちょうど八分目であった。

 

  後に気付いたので書き足すが、結果的に腹八分にすんだとしても、注文時点で腹八分で押さえられるか定かでない量のメニューを頼んでいる以上、自分をコントロールできていない。目標不達成である。

 

 

人が欲しがっているものを先取りする 12月10日

「つまり、こういうことが言えるわな。『ビジネスの得意なやつは、人の欲を満たすことが得意なやつ』てな。人にはどんな欲があって、何を望んでいるか 、そのことを見抜けるやつ、世の中の人たちが何を求めているかがわかるやつは、事業始めてもうまくいく。上司の欲が分かっているやつはそれだけ早く出世する」

『夢をかなえるゾウ』P.50

 

 月5回ほどバイトをさせてもらっていて、今日はバイト先の小さな社員食堂で嘱託のおばさんと2人で社員の昼食を作る日だった。

 いつも僕はリンゴの皮を剥くのがモタモタしていたり業務用のミートボールの袋の封を切るのがモタモタしていたり唐揚げ用の鶏肉を一口大に切るのがモタモタしていたりでほぼおばさんが用意をしてしまうのだけど、今日はちゃっちゃと作業を進めて視野を広く保ち、おばさんに指示を出される前に、指示が出されるであろう作業を予想して、ほうれん草をカットしたりなんだり行動した。

 おかずの一つでほうれん草の白和えを作った。ほうれん草をたっぷりのお湯で茹でて、取り出して、1.5センチ幅に切ってぎゅっと絞って水気を取り、ボウルに移して豆腐やみそや砂糖など白和えの素とよく混ぜた。ほうれん草は「ぎゅうっとよく絞ってな」ということで、ゆで上げられて温かいほうれん草を両手でぎゅうっと絞った。「栄養が、」と思った。ほうれん草の栄養、ゆで汁に溶けてでていくだけでなく、こんなにもからからに絞られて、手に残った葉っぱに何が残ってんのかなと、指の間から滴り落ちていく緑色の汁を眺めながら思った。学校の食堂のほうれん草のおひたしで野菜摂取した気分になるのやめようと思った。

 「白和えできました」っておばさんにいったら、「今日の白和えな、ちょっと変わった味するで、ホウレン草売ってなかったから春菊やねん」って言いながらゆであがったサバをざるに空けていた。「へえそうなんですね(???)」

 空いたボウルを率先して(どや顔で)洗っていたら、洗剤の泡がざるの中のサバにモンっとかかった。気づかれないように水道の水を手で受けてチャパン、チャパンとサバにかけて洗剤を洗い流すことを試みるが、水に薄まった洗剤が下のサバに流れて伝うばかりであった。

 生姜と味噌で煮る過程で洗剤が消え飛ぶといいなと祈りつつ、これからみんなの体に入っていく食品と同じシンク内で洗剤を使う、という重大な過失を機にこれまでの人生を省みると、このまま丼に移したら溢れるだろうなという量の鍋のうどんをエイヤと移して案の定溢れさせる、このままだと遅刻しちゃうかもなと思いながら漫画を読み始め案の定遅刻する、こんなところに置いておいたら踏んで壊しそう気をつけようと思いながら案の定踏んで壊す等々、ひょっとしておれどっか狂ってんのかと不安になった。

 

 食事は昼、夜とも腹八分で済ませた。募金は今日もしてない。

 

※サバの洗剤は最終的にきちんと流しました

 

会った人を笑わせる 12月11日

「笑わせる、いうんは、『空気を作る』っちゅうことなんや。場の空気が沈んでたり暗かったりしても、その空気を変えられるだけの力が笑いにはあるんや。ええ空気の中で仕事したら、ええアイデアかて生まれるし、やる気も出てくる。人に対して優しゅうなれるし、自分のええ面が引き出される。それくらい空気いうのんは大事やし、笑いって大事なんやで」

 

 関西に来て7年になるが、会話のテンポ、ノリ、ついていけたことがない。オチという概念も未だに理解していない。パズルのピースをぴったりはめるかのごとく、適切な言葉を適切なタイミングかつ適切なテンションで、次々と繰り出しては笑いに仕上げていくその様に僕は驚嘆するばかりであるとともにこっちに振りが来ないよう常に祈っている。

 そうであるから、一緒に勉強してくれてる友人に対し、静かな相槌しか打てない僕と二人きりでは息が詰まるのではないかとすまなく思っているところがある。

 そして今日、一緒に答案を書く約束をしていたのだけど、開始に遅れるとラインが来た。返事をしたら、続けて足の爪を怪我している旨の報告も来た。

 しばらくして、爪が痛くてうまく歩けない旨のメッセージが短文でポンポンポンと来る。業務連絡以外のメッセージを送って来たということは何か気の利いた返しをしなければならないのではと考える。既読がついてる中でぎりぎりまで熟考し僕が送ったユーモアのあるメッセージがこちらである。


f:id:ichijikaidekaeru:20181213233554j:image

 

僕はすぐにラインを閉じた。そしてフローリングの床の木目を数えた。

 

「まあ自分みたいなんは、無理に笑わせようと気張らんでええ。むしろ笑わせようとすればするほど失敗するやろ。そんなことより、まずは、あなたと会えて楽しい、うれしい、そういう思いを持ちながら楽しゅう話してみいや。ええか?『気分は伝染する』んやで。いっつも“楽しい”“うれしい”いう気持ちでおったら、そこにおのずと笑いが生まれるわ」

『夢をかなえるゾウ』P.65

 

 後で恐る恐るラインを開いてみたら、僕のうんこみたいな返事にもちゃんとツッコミを入れてくれていた。そもそも、一緒に勉強してくれるということに僕はとても感謝している。そういう気持ちで過ごしておいた。